トラックがクラッチ滑りを起こす予兆とは?原因や対処法を紹介!
トラックのクラッチ滑りは、運転において非常に危険な現象です。
クラッチが滑ると、トランスミッションが正しく作動せず、速度が遅くなったりエンジン回転数が上がらないことがあります。
最近ではオートマチックのトラックもありますが、まだまだクラッチ式のマニュアル車が主流のため、クラッチ滑りの原因と対策は知っておいた方がいいでしょう。
この記事では、トラックのクラッチ滑りが起こる予兆や原因、またその対処法について解説します。
この記事を参考に、クラッチ滑りを未然に防ぎ、トラックの安全運転に役立ててください。
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トラックのクラッチ滑りの予兆
トラックのクラッチが滑る時は、多くの場合、何らかの予兆が現れます。
事前に予兆を知ることで、走行中のトラブルを回避出来るため、知っておいて損はありません。
以下に、トラックのクラッチ滑りが起こる前に現れる3つの予兆を紹介します。
クラッチを深く踏み込んでも、つながりにくい
クラッチペダルを踏み込んだ時に、クラッチが完全に切れる位置からさらに奥まで踏み込む位置を「遊び」といい、これはクラッチ滑りを判断する基準にもなります。
この「遊び」の範囲が広くなると、クラッチを奥まで踏み込んでもクラッチが切れなくなり、酷くなると、ギアからガリッとした異音が出たりします。
クラッチペダルは感覚の違いに気付きやすいため、普段と踏み込みの感覚が違うなと思ったら、それはクラッチ滑りの予兆かもしれません。
ギアが変わらない
クラッチが正しく作動しないと、エンジンとトランスミッションが十分につながらず、適切なトルクが伝わりません。
そのため、ギアが変わらない現象が起こる時があります。このような時は、焦って無理にギアを入れないようにしましょう。
回転数を上げても速度が変わらない
回転数を上げても速度が変わらないのもクラッチ滑りの予兆といえます。
これはクラッチが滑ることで、エンジンの出力がトランスミッションに伝わらず、十分なトルクを発揮できないことが原因です。
アクセルを踏んで回転数を上げてもなかなかスピードが出ないという場合には、クラッチが滑っていると判断してもいいでしょう。
また、このような現象が高速道路で起こると、急に低速になることで、思わぬ事故になる恐れもあるため注意が必要です。
クラッチ板やクラッチディスクが摩耗している時にも同じように速度が上がらないことがあるため、点検・整備は定期的に実施しましょう。
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トラックのクラッチ滑りの原因
トラックのクラッチが滑ると、不安定な走行になるため、運転者にとって不安やストレスのかかるトラブルです。
したがって、クラッチ滑りはなるべく避けなければいけません。そのためには、原因を知り、クラッチが滑るのを未然に防止することが大切です。
以下に、トラックのクラッチ滑りが発生する原因を4つ紹介します。
クラッチディスクの劣化
クラッチディスクは、機械的な摩擦によってエンジンとトランスミッションをつなぎ、トラックを動かすための円盤状の部品で、エンジンの動力をタイヤまで繋ぐための重要なパーツです。
しかし、長年の使用で劣化が進むと、クラッチディスクとフライホイールの接地面力が低下し、クラッチが完全につながりません。
その結果、クラッチが滑り、走行が困難になります。
クラッチディスクの摩耗
クラッチを頻繁に使うと、クラッチディスクの摩耗が進行し、クラッチペダルの踏み心地が変化したり異音が出るようになります。
ここまでくると、ペダルを踏めば明らかにクラッチの異変に気付くはずです。この時点で早めに整備工場やディーラーで修理を依頼しましょう。
半クラッチの多用
半クラッチとは、クラッチペダルを完全に離さずにエンジンとミッションの回転を微妙に調整する操作のことで、発進や停止、バックなどで必要な操作です。
半クラッチを多用するトラックは、クラッチの寿命が短くなる傾向があり、企業としても修理コストがかかるため、運転するドライバ―も気を付けたいものです。
クラッチディスクの残量不足
クラッチディスクとは円盤状の部品でブレーキパットを同様に使用していると徐々に摩耗してきます。
クラッチディスクの残量が不足すると、「クラッチが切れない」「クラッチがつながらない」などの現象が出ます。
このような状態で走行していると、ギアチェンジが出来ずに急減速したり、走行不能になる恐れがあり非常に危険です。
さらに修理費用も高額になることが予想されます。クラッチディスクの摩耗だけで済めばいいですが、最悪はクラッチが焼け付き、クラッチに関する全ての部品を交換することになるかもしれません。
そのため、走行距離や経年によって、クラッチの残量をチェックすることをおすすめします。
トラックのクラッチ滑りを確認する方法
トラックが実際にクラッチ滑りを起こしているのかを事前に確認する方法があります。
下記に上げる2つの方法を試し該当するなら、クラッチ滑りの疑いがあるので、念のためディラーや整備工場で点検してもらうことをおすすめします。
ただし、これらの方法は一時的にクラッチに負担をかけるので、頻繁におこなうことは避けましょう。
走行している時に回転数を上げてみる
クラッチ滑りが発生している場合、トラックを走行させている際に回転数を上げてみると、速度が上がらずエンジン回転数だけ上昇することがあります。
走行中に誤ってギアをニュートラルにすると、エンジンだけ回転して速度は出ませんが、その現象に類似しています。
この現象は「回らない」とも言われ、もし回転数が上昇してもトラックの速度が上がらない場合、クラッチ滑りの可能性が高いでしょう。
エンストするか確認する
下記の方法でトラックがエンストするか確認してみましょう。
- トラックをアイドリング状態にする
- クラッチペダルを踏み、ギアをトップ(4〜6速)に入れ、そのまま一気にペダルを離してみる
この時、通常ならガクンとした衝撃とともにエンジンは止まってしまいますが、クラッチ滑りが起きている時はアイドリング状態のままです。
「エンジンが止まらないから問題ない」と勘違いするドライバ―もいるかもしれませんが、明らかにおかしな症状ですので、クラッチの異常を疑いましょう。
発生した際の対処法
走行中にクラッチが滑ってしまうと、「ギアが入らない」、「速度が出ない」などの現象が出るため、焦りますよね。
そうならないためにも、事前に対処法を知り、焦りや不安を少しでも解消したいものです。
万が一、クラッチ滑りが発生した時は下記の対処法が適切です。
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クラッチディスクが冷えるまで走行しない
クラッチディスクは熱に弱いため、長時間クラッチが滑った状態で走行すると大きなダメージを受ける可能性があります。
まず、クラッチ滑りだと思ったら一旦安全な場所にトラックを停め、エンジンを切ってクラッチディスクを冷やすことが大切です。
クラッチディスクが完全に冷えるまでは走行しないようにしましょう。
また、1度クラッチが滑るとクラッチディスクはすぐに熱くなるため、なるべく早く交換しましょう。
クラッチディスクを交換する
クラッチ滑りが進行した場合、クラッチディスクの交換が必要になることがあります。
クラッチディスクは自然に摩耗が進んでいくため、走行距離や使用期間に応じて交換することをおすすめします。
交換の目安は運転の仕方やクラッチの使用頻度によって変わりますが、おおむね10万キロの走行距離もしくは購入して7~8年経ったあたりが一般的な基準です。
トラックのクラッチ滑りを防ぐ対策
走行中にトラックのクラッチ滑りが起きてしまうと、仕事にも影響が出てしまうため、出来れば事前に対策をしておきたいものです。
そこでここでは、クラッチ滑りを防ぐ3つの対策を解説します。
クラッチペダルを優しく踏む
クラッチペダルを強く踏みこむと、クラッチディスクに余分な負荷がかかり、摩耗が早くなります。
そのため、クラッチべダルはゆっくり踏み込むようにしましょう。
クラッチペダルを優しく踏み込むことで、クラッチディスクへの負荷を軽減し、クラッチ滑りが防げます。
ドライバ―によってクラッチ操作は変わりますが、激しい踏み込みだけは避けるようにしてください。
不要なギアチェンジを減らす
新車でトラックを購入して間もないのにクラッチが滑ったという事例があります。原因は色々ありますが、頻繁にギアチェンジをするドライバーが運転するトラックに多い傾向があるようです。
例えば、一般道で走行中、減速する時にギアをいきなり5速から2速に変えたりすると、クラッチばかりかトランスミッションなどにもダメージが生じ、トラックの寿命を縮めることになります。
また、信号待ちや渋滞の時には、ギアを入れクラッチを踏んだ状態でいることはクラッチに負担がかかるため、なるべく避けましょう。
クラッチを調整する
クラッチを定期的に調整することも対策のひとつです。
クラッチのペダルの遊びが適切であるか、クラッチケーブルが緩んでいないかなどを点検・調整することで、クラッチの性能を最大限に引き出し、クラッチ滑りを防止出来ます。
クラッチの調整は一般的に「走行距離10万キロ」「経過年数6〜7年」が推奨されていますが、運転の仕方によって変わります。
クラッチペダルの調整は知識があれば自分でも出来ますが、専用の工具が必要だったり作業に要する時間も確保しないといけません。
そのため、安心・安全の観点からも、プロの整備士に修理してもらうことをおすすめします。
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まとめ
クラッチ滑りは、トラックにとって致命傷であり、仕事に支障が出るため、絶対に避けたいトラブルです。
日常点検の実施や、必要に応じてクラッチディスクを交換するなど、クラッチ滑りを未然に防ぐようにしましょう。
また、トラックローン&リースに関してご不明な点があれば、遠慮なくお問い合わせください。