大型免許を取得する方法や費用等を詳しく解説

大型免許(大型自動車免許)は、車両総重量11t以上、最大積載量6.5t以上の大型トラックやダンプを運転するために必要な国家資格です。取得には「21歳以上」「普通車等の免許保有期間が通算3年以上」という厳しい受験条件があります。取得費用は所持免許により異なりますが、普通免許所持者の通学で約45万〜55万円、中型免許所持者で約20万〜24万円程度が相場です。国や企業の助成金制度を活用することで、自己負担を大幅に軽減して取得することが可能です。
「大型免許」とは、日本の道路交通法に基づき、大型自動車を運転するための免許区分です。 これを取得することで、積載量制限のない大型トラックや、乗車定員30人以上のバス(二種免許が必要な営業運行を除く)の運転が可能になります。物流業界の根幹を支える「大型ドライバー」として働くための必須資格であり、高度な技能と深い視力(深視力)が求められます。教習所での技能教習(第一段階・第二段階)を経て卒業検定を通過し、運転免許センターでの適性検査に合格することで交付されます。
普通の自動車免許や中型免許では「大型トラック」を運転できず、運転には「大型免許」の取得が必要になります。免許証の取得には相応の手間と費用が必要になりますが、大型免許の場合はどうなるのでしょうか?
そこで今回は、大型免許を取得する方法や、取得にかかる費用について解説します。
大型トラックのリース料も合わせてご確認してみては如何でしょうか?
大型トラックを運転するために必要な免許
そもそも「運転免許」というものは、その免許を持っていることで運転しても良い車両の種類が決められていて、大型トラックなどの大型車両の運転には「大型免許」という特殊な免許の取得が必要になります。
大型免許は、大型車両を運転するために必要な免許であり、車両総重量11t以上、最大積載量6.5t以上、乗車定員30人以上の四輪車を運転できるようになります。昨今、ネットショッピングの利用者が多くなったことで、消費者が注文した商品を輸送できる大型ドライバーのニーズが高まり、運送業界でも大きく注目されている運転免許なのです。
大型免許取得により、大型車両だけでなく中型自動車なども運転できるようになり、運転可能な(許可されている)車両の種類が増えることで従事できる仕事の幅が広がるため、転職に有利になったり収入アップにつながる場合もあります。
もちろん、高度な運転技術を求められる大型免許の取得は簡単ではありません。相応の手間とコストはかかりますが、きちんと教習所や合宿免許などで技能教習を受けて、きちんと運転技術を身につけたうえで取得を目指すことをおすすめします。
条件に当てはまれば「教育訓練給付金制度」を利用して負担を軽減可能です。大型免許の取得にかかるコストは相応な水準であるため、利用可能な制度や会社の補助などは積極的に活用しましょう。
大型免許を取得する2つの方法
大型免許には「自動車教習所に通学」という手段と「一発試験を受ける」の2種類の取得手段があります。それぞれメリット・デメリットが全く違いますので、ご自身の技量に合わせて最適な手段で取得してください。
教習所
大型免許取得で、最も一般的な手段になるのが「自動車教習所に通学」という取得手段です。
普通免許と同じように「第一段階」「第二段階」があります。第一段階は自動車教習所の場内での発進や停止、カーブなどの基本的な運転技術に該当する技能項目を習得する段階です。第二段階は実際に路上を走行し、進路変更や縦列駐車などの実地的な運転技術に関する技能項目を習得する段階となっています。
すべての教習修後に卒業検定を合格し、運転免許センターにて適性検査に合格すれば、大型免許を受け取ることができます。
自動車教習所のメリットは「高い合格率」です。大型車両の安全な運転に必要な技術を教習によりしっかりと学ぶことができるため、ただ試験だけを受ける一発試験と比較すると多くの方がこちらの手段によって大型免許を取得しています。
デメリットとしては、ある程度の費用がかかることと、ある程度の手間がかかることが挙げられます。しかし、一発試験を何度も受けなければならなくなる事態に陥るよりは、経済的であり、手間も少ない方法だといえます。
一発試験
免許センターに出向いて「一発試験」に受かれば、自動車教習所に通わずに大型免許を取得できます。すでに、大型免許に必要な技量を何らかの手段で習得しているのならば、わざわざ自動車教習所に通わなくても試験だけを受けて免許を取得できます。
一発試験のメリットは、自動車教習所に通うための費用も手間もかからない、理論上では最短で大型免許を取得できる方法になる点です。すでに大型トラックの運転に必要な技量を持ち合わせているのであれば、あとはそれを免許センターで認めてもらうだけなので、わざわざ自動車教習所に通う必要はありません。
しかし、デメリットが大きい方法でもあります。大型車両は、車体の高さや幅が普通自動車と大きく異なるだけでなく、運転操作もかなり違います。なので、普通自動車や中型車両を運転した経験が豊富であったとしても、大型車両の運転技能を持ち合わせているケースは少なく、技量面で高い確率で不合格になってしまうのです。
さらに、自動車教習所に通う手段で大型免許を取得する場合、学科試験が免除されるので適性検査だけで大型免許を取得可能です。一発試験にも学科試験はありませんが、技能試験に合格した後に「取得時講習」を受ける必要があり、この点においても一発試験はデメリットがあるといえるでしょう。
大型免許の取得条件
大型免許の取得には、以下の4つの条件を満たす必要があります。
1.「普通自動車免許(MT)」「準中型免許」「中型自動車免許」「大型特殊自動車免許」のいずれかの免許を取得後3年以上が経過している
2.満21歳以上である
3.両眼で0.8以上および片眼で0.5以上の視力がある
4.深視力検査の平均誤差が2cm以内で、赤・青・黄の色識別ができる
ただし、1に該当する免許を取得してから3年以上が経過していても、その間に「免許停止期間」があった場合は、その期間は合算されない点に注意しましょう。
大型免許の取得にかかる費用
大型免許の取得にかかる費用は、教習に通う時点で持っている自動車免許の種類によって違ってきます。自動車教習所にかかる費用の相場は以下のとおりです。
・普通免許の場合:45万~55万円前後
・普通二種免の場合:35万~43万円前後。
・中型(8t限定)免許の場合:40万~50万円前後
・中型免許の場合:35万~45万円前後
・中型二種免許の場合:20万~24万円前後
基本的に上位の免許を持っているほど、自動車教習所に通うための費用も抑えられます。とはいえ、通う自動車教習所がある地域によっても多少の差が出ることはあります。
大型免許の取得にかかる日数
大型免許の取得にかかる日数(自動車教習所に通う日数)についても、教習所に通う時点でどの免許を持っているかによって違ってきます。
・普通免許:学科教習1時限+技能教習30時限
・準中型免許:学科教習は免除、技能教習を23時限
・中型免許:学科教習は免除、技能教習を14時限
例えば普通免許であれば合計で1か月前後かかるケースが多いですが、中型免許であれば2週間前後で修了します。ほかにも「合宿免許」という方法もあり、普通免許であれば13日前後まで期間を短縮可能です。
大型免許の取得費用を抑える方法
大型免許の取得には数十万円のコストがかかります。その負担を軽減する手段として以下の2つの制度を利用することをおすすめします。
人材開発支援助成金
「人材開発支援助成金」とは、事業主が労働者のキャリア形成を促進を目的として、訓練中の経費や賃金の一部を国が助成してくれる制度となっています。人材開発支援助成金のうち、若手の人材育成を目的とするものを「若年人材育成訓練」といいまして、大型免許の場合は自動車教習所の受講料金の45%に加えて、賃金に対する助成として受講時間×760円が支給されます。
教育訓練給付制度
「教育訓練給付制度」とは、働く人による能力開発の取組みを支援し、雇用の安定化や再就職の促進を目的とする、雇用保険の給付制度です。大型免許を取得した場合は「特定一般教育訓練」の対象となり、自動車教習所に支払った受講料金の40%に相当する金額(上限20万円)が支給されます。
まとめ
大型免許を取得することで、従事できる業務の幅が広がりますが、取得には相応の手間と費用がかかります。コストについては助成制度などを利用して負担を軽減可能なので、積極的に活用しつつ大型免許の取得を目指してください。また、会社によっては大型免許の取得が業務に関わる場合にサポートしてくれる場合もありますので、利用できる制度がないかどうかチェックしておきましょう。
よくある質問
Q1:普通免許からいきなり大型免許を取ることはできますか?
A1:はい、可能です。 ただし、**「普通免許(MT)取得から3年以上」**が経過していることが絶対条件です。飛び級での取得になるため、教習時限数は学科1時限・技能30時限と多くなり、費用も50万円前後かかります。また、AT限定免許の場合は、事前にAT限定解除を行う必要があります。
Q2:大型免許の取得条件(年齢・身体能力)を教えてください。
A2: 主な条件は以下の4点です。
年齢: 21歳以上であること。
経験: 普通、準中型、中型、大特免許のいずれかを受けていた期間が通算3年以上(免停期間を除く)。
視力: 両眼で0.8以上、かつ片眼で各0.5以上(眼鏡・コンタクト可)。
深視力: 三桿(さんかん)法による検査で3回の平均誤差が2cm以内であること。
Q3:大型免許の取得費用を安く済ませる方法はありますか?
A3: 以下の3つの方法が効果的です。
教育訓練給付金制度: 厚生労働省の制度で、対象者なら教習費用の最大40%(上限20万円)が戻ります。
合宿免許: 通学よりも短期間(最短約13日〜)で、かつ費用も安く抑えられる傾向があります。
企業の資格取得支援: 運送会社によっては、入社を条件に取得費用を全額または一部負担してくれる制度があります。
Q4:大型免許の試験に「学科試験」はありますか?
A4: すでに普通免許や中型免許を所持している場合、学科試験は免除されます。 指定自動車教習所を卒業すれば、免許センターでの試験は「適性検査(視力・聴力等)」のみとなります。ただし、教習所内での「学科教習(1時限)」や「効果測定」は必要です。
Q5:一発試験(飛び込み)で大型免許を取るのは難しいですか?
A5:非常に難易度が高いです。 費用は数万円と格安ですが、合格率は極めて低く、大型特有の車両感覚(内輪差やエアブレーキの操作)がないと一回で合格するのは困難です。不合格を繰り返すと結果的に教習所より高くつくリスクがあるため、未経験者は教習所への通学を強く推奨します。

