アドブルーとは?トラックへの補充方法や無くなったらどうなるかを解説!
以前からディーゼル車の排出ガスは大気汚染や健康被害の恐れがあるといわれていました。
しかし、平成15年10月1日に東京都でディーゼル車規制が実施されると、ディーゼル車は大きく変化します。
その変化のひとつが「アドブルー(AdBlue)」の導入です。
アドブルー(AdBlue)は現在、ほぼすべてのトラックに使用されていますが、アドブルーがどんなものなのか知らない人も多いでしょう。
今回はアドブルー(AdBlue)とはなんなのか、またトラックへの補充方法やアドブルー(AdBlue)を入れないとどうなるのか、等を解説します。
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アドブルーとは
「アドブルー(AdBlue)」(※以下アドブルー)とは、ディーゼル車による大気汚染の低減を目的として「尿素SCRシステム(blue tech)」搭載のディーゼル車に使用される高品位の尿素水のことをいいます。
AdBlueという名称はドイツ自動車工業会による登録商標で、日本やヨーロッパで定着している呼び方です。
その他の地域では「ディーゼル排気液(DEF)」や規格名の「AUS32」の名称で呼ばれています。
尿素SCRシステムとは
尿素SCRシステムとは、人間に有害な排出ガスを浄化するもので、現在、ほとんどのディーゼルエンジンに搭載されています。
尿素SCRシステムは、排出ガスに含まれる有害な窒素酸化物をマフラーのなかでアドブルーを噴射することで化学反応を起こさせ、無害にして大気に排出するシステムです。
基本的に安全無害な液体
アドブルーは無色無害の安全な液体で、補充に特別な資格も必要ありません。
そのため、尿素水は化粧品や医薬品などにも使用されています。
但し、アドブルーは水が混入すると故障の原因になるので、補充の際には十分注意しましょう。
トラックのアドブルーが無くなるとどうなるのか
万が一、アドブルーが無い状態になると、トラックはどうなるでしょうか。
結論からいうと、アドブルーが入っていなくてもトラックは走行出来ます。
しかし、アドブルーが無い状態でエンジンを切ってしまうと、再びエンジンをかけることが出来ません。逆にいえば、エンジンを切らなければトラックの走行は可能です。
しかし、全国的に排ガス規制の都市が増えているなか、アドブルーが無い状態で走行するのは、規制違反になります。
ここはモラルの問題にもなりますが、すみやかにアドブルーを補充することを考えましょう。
また、アドブルーが無い状態で走行を続けると、コンピューター制御されているトラックはセンサーの異常等のトラブルも発生する恐れがあるので早めに補充してください。
アドブルーは給油所で補充するか、万が一走行中になくなることを想定し、あらかじめトラックに備蓄しておくことをおすすめします。
トラックのアドブルーが無くなりそうな時の対処法
アドブルーはトラックの走行距離や自動車メーカーによって補充頻度は変わりますが、一般的に、1リットルで約1000km走行出来るとされています。
トラックの場合、小型では15~30リットル、大型なら40~60リットルのアドブルーのタンクが装備されています。
そのため、数か月に1回の補充になることもあり、つい忘れがちです。
ここでは、アドブルーが無くなりそうな時、もしくは無くなってしまった時の対処法を解説します。
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エンジンを切らない
アドブルーの残量が少ない、もしくは無くなった時の対策は、とりあえずエンジンを切らないことです。
アドブルーが完全にない状態で1度エンジンを切ると、再びエンジンはかかりません。
そのため、そのまま走行するなら、エンジンを切ってはいけません。
もちろん、アドブルーがない状態は、トラックの故障や大気汚染(規制違反)にもなるため、なるべく早く補充するようにしましょう。
近くのガソリンスタンドやカーショップ、整備工場に向かう
走行中にアドブルーがなくなることもあるかもしれません。その時はそのまま走行し、最寄りの給油所で補充するか、カー用品店で購入して補充しましょう。
万が一エンジンを切ってしまっても、給油所ではアドブルーを販売しているので、歩いていって購入し補充することも出来るので、慌てずに対応してください。
あらかじめトラックにストックしておく
事業用トラックを管理している会社なら、倉庫にアドブルーを備蓄していることもあるでしょう。
運行開始の前に、アドブルーを容器に入れてトラックの運転席にストックしておくと安心です。
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トラックのアドブルーの補充方法
ここではアドブルーの補充する目安と補充場所について解説します。
アドブルーを補充する目安
アドブルーを補充する目安としては次の2つがあります。
- 走行距離
- アドブルータンクの容量(残量)
1.走行距離
アドブルーは燃料と一緒に消費されますが、燃費はおよそ1000km/1リットルです。
もちろん、車種やトラックのサイズで変わりますが、走行が1000km近くになったらタンク容量を確認しましょう。
2.アドブルータンクの容量(残量)
トラックのサイズ別アドブルータンクの容量は以下のとおりです。
あくまでも机上の話なので、参考程度にしてください。
トラックサイズ | アドブルータンク容量 | 補充距離目安 (残量3リットル) |
小型トラック(積載2トン) | 約15~30リットル | 約12000km~ 27000km |
中型トラック(積載4トン) | 約30~40リットル | 約27000km~ 37000km |
大型トラック(積載10トン) | 約40~60リットル | 約37000km~ 57000km |
仮に1日100km走行するとして、補充日数の目安は下記のとおりになります。
- 小型トラック:120日~270日
- 中型トラック:270日~370日
- 大型トラック:370日~570日
長距離を走るトラックは走行距離がさらに増えるため、補充頻度は高くなります。
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アドブルーを補充する場所
アドブルーを補充する場所はおもに以下の3つがあります。
- 給油所
- 整備工場(ディーラー)
- カー用品店
アドブルーは1リットルあたり200~500円ほどで購入でき、補充も自分で出来るので特に難しい作業ではありません。
いざという時のために、日頃から仕事で走る地域で上記の場所があるか確認しておきましょう。
また可能であれば、トラックにアドブルーをストックしておくことも賢明です。
トラックのアドブルーの保管方法
アドブルーは危険物ではないため、保管や管理はさほど難しくはありません。しかし、アドブルーの性質を知ることで、適正な保管をすることも大事です。
アドブルーの性質
アドブルーは尿素32.5%、純水67.5%の配合で出来ています。この細かい比率でないと効果が出ないのです。
余分な水分が混入するとこの比率が変わってしまうため、しっかり密閉をおこなったうえで保管する必要があります。
また、保管するタンクにも不純物が混入してないか事前に確認したうえで注入しましょう。
アドブルーの保管場所
アドブルーは危険物ではないものの、適正な場所で保管することで、品質が長持ちします。
アドブルーの保管に適さない環境は次のとおりです。
- -11度以下になる場所
- 高温(40度以上)または直射日光が当たる場所
アドブルーは40度以上になると使用期限が約4ヶ月になり、-11度以下になると結晶化してしまうので注意が必要です。但し、−11度より温度が上がり液体に戻れば再び使うことが出来ます。
最適な保管環境は−10度以上~摂氏10度以下なので、この温度範囲を覚えておきましょう。
まとめ
アドブルーはディーゼルエンジンの排出ガスから大気汚染を防ぐために欠かせないものです。
補充や保管もさほど難しくないので、扱いやすいといえます。
したがって、運送会社等、トラックを保有している企業は倉庫にストックしておくことが望ましいといえるでしょう。
いざという時のために、出来るだけトラックにストックすることをおすすめします。
また、トラックリース&ローン関してご不明な点があれば、遠慮なくお問い合わせください。