パッカー車(ゴミ収集車)の仕組みや購入する際のポイントを詳しく解説!

ゴミ収集車(パッカー車)は、家庭や事業所から出るゴミを効率よく回収するための特殊車両です。正式名称は「塵芥車(じんかいしゃ)」と呼ばれ、投入口の回転板でゴミを奥へ送り込み、強力な押し込み板で圧縮・減容する仕組みを備えています。サイズは住宅街を回る2tクラスの小型から、工場等の回収を担う大型まであり、積載量に応じた免許(準中型・中型・大型)が必要です。効率的な収集能力を持つ反面、スプレー缶の残留ガスによる火災や巻き込み事故などへの安全対策も極めて重要な車両です。
「パッカー車(ゴミ収集車)」とは、荷箱(ボデー)に投入されたゴミを自動的に圧縮・積載し、運搬する機能を備えた特装車のことです。「パッカー」の語源は英語の「Pack(詰め込む)」に由来し、日本独自の呼び名として定着しています。 英語では一般的に「Garbage truck」と表現されます。清掃車とゴミ収集車の違いは基本的にはありませんが、自治体によって呼び方が異なる場合があります。主な構造は、ゴミを押しつぶす「プレス式」や巻き込む「回転式」などの圧縮機構と、荷箱を持ち上げる「ダンプ式」や板で押し出す「押し出し式」などの排出機構で成り立っています。
毎日、街のどこかで出されるゴミ。そのゴミを収集してくれるのが「パッカー車(ゴミ収車)」です。
パッカー車は私たちの生活に欠かせない車両といえますが、意外とその構造は知らないという方が多いのではないでしょうか。
そこで今回はパッカー車について、そのしくみや業者の方が実際にパッカー車を購入する時に注意したいポイントなどを解説していきます。
パッカー車とは
パッカー車は、ゴミを収集する特殊車両のことで、車両後部にある「荷箱」と呼ばれるスペースに投入したゴミを「押し込み板」で圧縮し、「回転板」で圧縮したゴミを排出する車両です。
私たち日本人には「ごみ収集車」といわれることが多いかと思いますが、正式には「塵芥車(じんかいしゃ)」といい、車検証の表記も塵芥車となっています。
また、パッカー車の「パッカー」とは英語の「pack(パック)」が由来といわれていて、これは「詰め込む」という意味があります。
パッカー車という名称は日本独自のもので、正確な英語表記は「Garbage(生ごみ、ガラクタ) track」といいます。
パッカー車の荷箱は一般のトラックの荷台とくらべてもそんなに大きくありませんが、ごみ収集できる量は小型車と中型車でおおよそ2t、大型車では4tになります。一般家庭ごみ袋に換算して約1000袋ほども収集できるというから驚きです。
パッカー車のサイズ
一般のトラックと同じように、パッカー車にも「小型、中型、大型」の3車種があります。
小型
一般家庭ごみをおもに収集している車両。全長もそれほど長くないので、小回りが利き、大都会や住宅地の狭い道路でも難なく入っていくことが出来る。
小型車を運転するには普通トラックの2t車と同様に「準中型免許」が必要です。但し、平成29年3月11日までに普通車免許を取得している方は、準中型免許を取得していなくても運転が可能です。
中型
おもに産業廃棄物などの事業用のゴミを収集する車両。小型車と同量かそれ以上のゴミを収集できる能力があり、企業などでよく見かけられる。
運転には中型免許の取得が必要ですが、平成19年6月1日までに普通車免許を取得している方は、中型免許がなくても運転が可能です。
大型
工場などで出る大きなゴミを収集する車両。荷箱が広いので小型・中型よりもはるかに大量のゴミを収集出来る。小回りがきかないため、一般のゴミ収集には使われない。
運転には大型免許が必須です。さらに大型免許を取得するには下記の条件が必要です。
- 年齢が21歳以上であること
- マニュアルの普通車免許を取得してから3年以上経過していること
- 視力が両眼で0.8以上かつ片眼が0.5以上あること
全長も10m近くあるため、一般の大型トラック並みの運転技術が必要になってきます。
なお、どのパッカー車もゴミ収集に必要な「回転板や圧縮板の操作」のための特別な資格は必要ありません。
パッカー車の仕組み
パッカー車は大きく分けて「圧縮」と「排出」という性能を備えており、これによりゴミを効率よく処理することが出来ます。
この圧縮と排出にはそれぞれ3つの構造があり、使用目的によって適正なタイプを選ぶことが出来ます。
▼パッカー車の構造
| 圧縮形式 | 排出形式 |
| 1.プレス式 | 1.押し出し式 |
| 2.巻き込み式 | 2.ダンプ式 |
| 3.ロータリー式 | 3.ロータリー式 |
圧縮形式
- プレス式
プレス式はパッカー車のなかではごく一般的に用いられている圧縮方式です。
投入されたゴミを圧縮板によってプレスしていきます。
一般ゴミだけではなく、鉄製の産廃物なども簡単に圧縮してしまうほど強力なプレス力があります。
パッカー車でよく起こる事故でスプレー缶などが荷箱のなかで爆発するという事例が多く起こっていますが、これはパッカー車の強力なプレスによりスプレー缶が圧縮され残量ガスが発火したことによるものです。
このようにプレス式は一般ゴミ、産業廃棄物、事業ゴミなど幅広い用途に使用されています。
2.巻き込み式
荷箱に投入したゴミを回転板を利用して巻き込むようにしていくタイプで、プレス式とくらべて圧縮力は弱く、投入したゴミをどんどん重ねるように回収していきます。
このタイプにむいているゴミは衣類や木くずの束などで、荷箱のなかで細かく粉砕出来ないものが多いです。
3.ロータリー式
荷箱のなかに投入したゴミを円柱型のドラムが回転を繰り返しながら収集していくタイプ。
プレス式や巻き込み式とくらべて1番圧縮力が弱く、そのためゴミ収集の量は最も少ない車両です。昔は多かったものの、最近ではあまり見かけなくなったタイプです。
メリットとしてはドラムが回転し続けながらゴミを回収するので連続投入がしやすいことと、圧縮力が弱いので水分が周囲に飛び散らないということです。
ロータリー式は水分を含んだ生ごみや産廃物を収集するのに適しています。
排出形式
1.押し出し式
荷箱のなかにある排出板で奥に収納したゴミを外へと押し出すタイプです。押し出し式は排出能力が高く、そのため荷箱のなかのゴミを残すことなくきれいに排出出来るのが特徴です。
2.ダンプ式
その名の通り、収集したゴミをダンプカーのように荷箱を斜めに上昇(ダンプアップ)させて後方からゴミを一気に排出するタイプです。
大きなゴミは簡単に排出出来ますが、細かいゴミが荷箱のなかに残りやすいのがデメリットです。また、重量のあるゴミの収集には不向きですが、衣類や木くずを収集する巻き込み式のパッカー車とは相性が良いです。
3.ロータリー式
圧縮形式のロータリー式タイプを利用して排出するタイプです。
ロータリー式で収集したゴミを荷箱のなかのドラムを逆回転させてゴミを排出していきます。
パッカー車を購入する際のポイント
パッカー車は普通のトラックを改造した特殊な車両になるため、新車で購入するとなるとかなり高額になります。
そのため、新車よりも「中古車で購入する」ということも選択肢のひとつです。
中古車のパッカー車を購入する際のポイントとしては以下の3点をチェックしましょう。
- 押し込み板の先端がすり減っていいないか
- 回転板の切り替えスイッチの有無
- 排水溝の有無
押し込み板の先端がすり減っていないか
荷箱のなかでは常に投入されたゴミが押し込み板で圧縮されていますが、経年劣化により押し込み板も徐々に先端部分がすり減っていきます。
すり減った押し込み板でゴミを収集すると、効率よく圧縮出来ないことはもちろん、ゴミの収集能力も下がってしまいます。
押し込み板の摩耗度合いは、パッカー車を中古車で購入する際の重要ポイントともいえるでしょう。
回転板の切り替えスイッチの有無
パッカー車の圧縮板と回転板は切り替えスイッチより、それぞれ単体で作動させることが可能です。これにより必要に応じて圧縮と回転を切り替えられ、作業効率も上がるので、中古車では選択肢のポイントといえます。
ここで気を付けたいのが、家庭ゴミを収集する目的ならこのタイプは購入出来ないということ。これは近年増えているゴミ収集員の方が体を巻き込まれる事故を防ぐための措置です。
切り替えスイッチが付いているタイプは産業廃棄物業者の方が購入しましょう。
排水溝の有無
水分を含んだゴミを収集するのにむいているロータリー式はどうしても荷箱のなかに汚水が溜まりやすくなります。
そのまま放置して使っていると悪臭を放ち、衛生的にもよくありません。
そこで、このタイプには、排水溝のあるパッカー車を選ぶことをおすすめします。排水溝があれば、ゴミを排出後に残った汚水などを水洗いで洗浄することが出来ます。
しかし、水分をほとんど含まない粗大ゴミや産業廃棄物を専門に収集するならば、必ずしも排水溝は必要ではありません。
トラックリース&ローン.comでは、事業用(緑ナンバー)でのリースも取扱可能です。
全国からお客様のご希望するトラックを予算にあわせて仕入れを行います。
まとめ
家庭ゴミや事業ゴミを収集してくれるパッカー車は、我々の生活には欠かせない車両といえます。
一言でパッカー車といっても、その構造はさまざまです。
圧縮、排出の基本構造をもとに、それぞれ圧縮形式と排出形式のタイプが異なるので、購入の際には十分用途を考慮しましょう。
その他ご質問やご相談もお気軽にお問い合わせください。
よくある質問
Q1:ゴミ収集車を運転・操作するのに必要な「免許」は何ですか?
A1:車両のサイズ(総重量)によって以下の免許が必要です。
小型(2t): 準中型免許(または平成29年以前の普通免許)
中型(4t): 中型免許(または平成19年以前の普通免許)
大型(10t): 大型免許 なお、ゴミ 収集 車 後ろにある回転板やプレス機の操作自体に特別な資格は必要ありませんが、巻き込み事故防止のための高い安全意識が求められます。
Q2:パッカー車の「サイズ」や「何トン」積めるのか目安を教えてください。
A2:小型(2t車)が主流ですが、圧縮により見た目以上の量を積載できます。 一般的な住宅街を走るパッカー車 サイズは2tベースが多く、ゴミを圧縮して詰め込むため、実際には家庭ゴミ袋約1,000袋分(重さにして約2トン分)を収容可能です。大型トラックベースのパッカー車であれば、4トン以上の積載量を持ち、主に工場や大規模施設の回収に利用されます。
Q3:ゴミ収集車の「中身(仕組み)」はどうなっているのですか?
A3:主に「圧縮形式」と「排出形式」の組み合わせでできています。
圧縮: 最も強力な「プレス式」、回転して引き込む「巻き込み式」、ドラムを回す「ロータリー式」があります。
排出: 内部の板で押し出す「押し出し式」や、荷台を傾ける「ダンプ式」があります。 現在の主流は、強力に粉砕・圧縮できる「プレス式×押し出し式」の組み合わせです。
Q4:パッカー車の「値段」はどれくらいですか?中古車でも買えますか?
A4:新車は1,000万円を超えることも珍しくありませんが、中古車も人気です。 特殊なプレス機構を備えているため、同サイズの平ボディトラックより高額です。ゴミ車を安く導入したい業者は中古市場を利用しますが、その際は「押し込み板の摩耗具合」や、生ごみを扱う場合は「排水溝の有無」をチェックすることが購入のポイントになります。
Q5:収集中に火事(火災)が起きることがあるのはなぜですか?
A5:ゴミの中身に「スプレー缶」や「ライター」が混じっているためです。 強力なプレス板がスプレー缶などを押しつぶした際、残ったガスが漏れ出し、火花によって引火します。これがゴミ清掃車の火災事故の主な原因です。ゴミの分別は、車両の故障だけでなく作業員の命を守ることにも繋がります。

