自動車重量税とは?仕組みや計算方法をわかりやすく解説!
自動車には、さまざまな理由でランニングコストが発生します。
たとえば「税金」もその1つであり、多岐にわたり税金が発生します。その中でも自動車関連の税金で仕組みがあまり知られていないのが「自動車重量税」。
車検に際して支払っていることをご存知の方も多いですが、どういった税制であり、税額などはどうなっているのか知っておくことは、車種選びなどの際に役立ちます。
そこで【トラックリース&ローン.com】では、自動車重量税の仕組みや税額の計算方法などについて解説します。
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自動車重量税とは
「自動車重量税」とは、所有する自動車の重量や用途区分および経過年数に応じて徴収される国税の1つです。
一般的に「車検」の際に数年分を納めることになりますので、自動車重量税を納税していないと対象の自動車を運転することができなくなってしまいます。
その為、【車検自体はどこで車検を受けるかによって検査費用が変わる可能性があります】が、車検時に納税する【自動車重量税はどこで車検を受けても同じ金額を納める】、いわゆる「法定費用」です。
自動車重量税はいつ支払うのか
自動車重量税の納付は、「新規登録時」と「車検の時」あるいは「構造等変更検査」の際に支払います。
その際には税額分の印紙を購入して納税を行い、乗用車の場合、最初は3年、車検時であれば2年分の車検証の有効期間分をまとめて支払うのが一般的です。トラックの場合は乗用車と車検サイクルが異なり、車検サイクルに合わせ支払う形となります。
自動車重量税の仕組み
自動車重量税はどこで車検を受けても同じ税額を納める必要がありますが、その納税額を左右する内訳として以下の4つの要素が関係しています。
車種
乗っている車の「車種の違い」は、自動車重量税の納税額を左右する要因として大きな項目となります。
まず、自動車を「普通自動車」と「軽自動車に」分けて考えて、さらに普通自動車を「乗用車」と「貨物車」や「事業用」などに分けて考える仕組みです。
また、自家用乗用車と自家用貨物車では車検期間が異なりますので、一度に納税する金額にも影響することに注意が必要です。
新車登録時からの経過年数
乗っている車が「新車登録時から何年が経過しているのか」の違いも、自動車重量税の納税額に大きく関わります。貨物自動車(トラック)も同じく関わってきます。
具体的には「新車登録時から13年が経過したタイミング」と「新車登録時から18年が経過したタイミング」において、自動車重量税の納税額は変化するのです。
そのため、自動車重量税が増税されるこれらのタイミングで、車検前に自動車を買い替えるという選択をする方も少なくありません。
車両の重量
乗っている自動車の「車両重量」は、自動車重量税の納税額を決める重要なポイントです。貨物自動車(トラック)の場合は乗用車に比べ「車両重量」が重いので、特に重要と言えるでしょう。
ただし、「車両重量×一定の税率」という計算をするのではなく、車両重量を0.5tずつで区切って納税額が決められる仕組みとなっています。
基本的に、車両重量が重い自動車であるほど、納税する必要がある自動車重量税の税額も大きくなります。
エコカー減税
乗っている自動車が「エコカー減税の対象車両であるかどうか」によって、同じ条件の自動車でも自動車重量税の納税額が変動します。
具体的には、「●●年度基準+△△%達成」の程度によって、初回および2回目の車検の自動車重量税の納税額が減税または免除されるという仕組みです。
※ちなみに積載2t以上の貨物自動車(トラック)は、殆どの車種がエコカー減税対象外となってます。
●2021年4月30日までに新車新規登録をした場合
・電気自動車等:初回および2回目車検時免税
・2020年度基準+90%達成:初回および2回目車検時免税
・2020年度基準+40%達成:初回車検時免税
・2020年度基準+20%達成:初回車検時50%減税
・2020年度基準達成:初回車検時25%減税
●2021年5月1日から2023年4月30日までに新車新規登録をする場合
電気自動車等:初回および2回目車検時免税
2030年度基準120%以上達成:初回および2回目車検時免除
2030年度基準達成:初回車検時免税
2030年度基準90%以上達成:初回車検時免税
2030年度基準75%以上達成:初回車検時50%減税
2030年度基準60%以上達成:初回車検時25%減税
基本的に、エコカーとしてのステータスが高い自動車であるほどに、自動車重量税の初回および2回目の車検に際しての納税額が大きく減税されることになります。
自動車重量税の計算方法
次に、車両の条件ごとの自動車重量税の計算方法について解説します。
自動車重量税額
自家用乗用車の場合、「車両重量」および「新車登録後の経過年数」ごとの自動車重量税の税額は以下のようになります(以下の金額は車検時の2年分)。
12年経過まで | 13年経過 | 18年経過 | |
0.5トン | 8,200円 | 11,400円 | 12,600円 |
〜1トン | 16,400円 | 22,800円 | 25,200円 |
〜1.5トン | 24,600円 | 34,200円 | 37,800円 |
〜2.0トン | 32,800円 | 45,600円 | 50,400円 |
〜2.5トン | 41,000円 | 57,000円 | 63,000円 |
〜3.0トン | 49,200円 | 68,400円 | 75,600円 |
上記は普通自動車の場合であり、軽自動車の場合は車両重量の条件がなくなり、経過年数だけが納税額を左右することになります。
・12年経過まで:6,600円
・13年経過:8,200円
・18年経過:8,800円
参考: 車の税金種類 「自動車税」や「重量税」「環境性能割」の税額一覧表まとめ
計算例
先ほどは一覧表で自動車重量税の納税額を説明しましたが、実は自動車重量税の金額は0.5tごとに一定の金額だけ増えていることがわかります。
つまり、経過年数ごとの0.5t分の納税額に、自車の重量の分だけ倍数をかけて、さらに車検時の2年分をかけてやると、納税する自動車重量税の金額を計算できるということです。
たとえば「自家用普通乗用車・エコカー対象外・重量1.3t・新車登録から9年経過」という条件で計算してみましょう。
ベースとなる金額は「普通乗用車・エコカー対象外・9年経過」の3つの条件から4,100円となります。
4,100円×3(1.3tなので「~1.5tに相当」)×2(車検時の2年分)=24,600円
自動車重量税を簡単に計算する方法
自動車重量税の金額は、すぐには計算できないことも多いでしょう。
数年間は同じ金額になるとはいえ、納税の感覚は2年も開きます(積載2t以上の貨物自動車(トラック)は1年開きます)し、経過年数が変わることで税額が変わっている可能性もあります。
そこで、おすすめしたいツールが、国土交通省が提供している「次回自動車重量税額照会サービス」というツールです。
このツールは、「車体番号」と「検査予定日」を入力するだけで、次回車検時に支払う自動車重量税の金額を正確に算出してくれます。
車体番号および検査予定日は車検証に掲載されていますので、車検が近い方は車検証を確認して、以下のURLにアクセスして必要事項を入力し、自動車重量税の税額を研鑽してください。
・国土交通省 次回自動車重量税額照会サービス
https://www.nextmvtt.mlit.go.jp/nextmvtt-web/
自動車重量税の還付制度
自動車重量税には、その納税が対象期間に対して前払いであるという仕組みであることから「還付制度」によって、払い過ぎた自動車重量税が返ってくる可能性があります。
自動車を「廃車」するにあたって、一定の条件を満たしていると、車検の残存期間に応じて自動車重量税の過払い分相当を返還してもらえるのです。もちろん貨物自動車(トラック)も対象となります。
以下の2つの条件を満たす必要があります。
1.廃車にあたって「一次抹消登録」もしくは「永久抹消登録」をしている
2.廃車時に車検の残存期間が1ヵ月以上ある
還付を受けられる金額は、納税済みの自動車重量税を対象期間(通常2年)で分割し、廃車時の車検の残存期間(1ヵか月単位)の分だけ返ってきます。
申請に必要な書類は運輸支局で入手し、申請後2~3か月ほどで口座振込または郵便局等の窓口で受け取ることが可能です。
【トラックリース&ローン.com】では無料の代理申請も承っております。
まとめ
自動車重量税は、自動車を運用するにあたって必要な法定費用の1つであり、所有する自動車のステータスによって納税額が異なります。
廃車時には還付を受けられる可能性がありますので、制度の内容を理解し、必要な納税や還付手続きに漏れがないようにしておきましょう。ご不明点などございましたら【トラックリース&ローン.com】までご遠慮なく、お問い合わせください。