トラックの種類と特徴をわかりやすく解説
あなたはトラックの「種類」や「特徴」についてご存じでしょうか?
トラックにはたくさんの種類があり、特徴もそれぞれ異なります。
では、トラックにはどんな種類があって、どんな特徴を持っているのでしょうか。
今回は トラックの種類と特徴をわかりやすく解説 します。
一般的なトラックの種類とサイズ
あなたは一般的なトラックの種類とサイズについてご存じでしょうか?
トラックには、いろいろな種類とサイズがあります。
ところで「トラックの種類の分け方」もいくつもあります。
ただし、非常に複雑でわかりにくいのが現状です。
こちらではトラックの種類を「道路運送車両の保安基準」を元にご紹介します。
トラックは3つの基準で種類が分けられる
一般的にトラックの種類を分ける時は、主に次の3つの基準で分けられます。
①国土交通省が所轄する道路運送車両法
②警察庁(国家公安委員会)が所管する道路交通法
③トラックメーカーで分ける最大積載量の差
また、高速料金の基準となる車両区分も存在します。
それぞれが全く異なる独自の基準を採用しており、一般には非常にわかりにくくなっています。
また、道路運送車両法も、さらに次の2つの車両区分に分けることが可能です。
①道路運送車両法の5つの車両区分
②道路運送車両の保安基準の3つの車両区分
に分かれます。
こちらでは「道路運送車両の保安基準の3つの車両区分」についてご説明します。
道路運送車両の保安基準とは一体何か?
「道路運送車両の保安基準」という基準についてご存じでしょうか?
道路運送車両の保安基準とは、道路運送車両法の中にある保安基準のことです。
主に、自動車の構造・装置に関する安全確保・環境保全の技術基準についてまとめられたものです。
道路運送車両法を簡単にいうと、自動車の整備に関する法律になります。
道路運送車両の保安基準で分けたトラックの3つの種類!
トラックを道路運送車両の保安基準で分けると、次の3つの種類に分けることができます。
①小型トラック
②中型トラック
③大型トラック
トラックを3つの種類に分ける2つの基準!
ただし、分け方は一律ではありません。
トラックの分け方は、次の2つの基準で分けられます。
①大型トラックと中型トラックは車両総重量で分ける
②中型トラックと小型トラックは寸法と積載量で分ける
それぞれご説明します。
2つの基準の詳細
①大型トラックと中型トラックは車両総重量で分ける
トラックの車両総重量とは、車両重量+定員人数の全体重+最大積載量の3つを合わせた総重量のことになります。
②中型トラックと小型トラックは寸法と積載量で分ける
寸法とは、トラックの縦×横×高さのことです。
積載量とは、トラックに法的に積むことのできる荷物の重量のことをいいます。
①小型トラックのサイズと特徴
小型トラックとは、通称2トン・3トントラックのことです。
❶サイズ:4.7m×1.7m×2m以内
❷最大積載量:2~3トン以下
❸総排気量:2000cc以下
❹特徴:小口の食料品や日用品の運送に適している
➁中型トラックのサイズと特徴
中型トラックとは、通称4トントラックのことです。
❶サイズは12m×2.5m×3.8m以内
❷最大積載量・車両総重量:大型・小型に当てはまらない量
❹特徴:中距離・長距離の運送に適している
➂大型トラック
大型トラックとは、通称10トントラック以上のことです。
❶サイズ:12m×2.5m×3.8m以内
❷最大積載量:5トン以上
❸車両総重量:8トン以上
❹特徴:大量の荷物の中距離・長距離の運送に適している
ボディタイプごとの特徴
トラックはボディタイプごとに大きな違いがあることはご存じでしょうか?
実際、使用目的によってボディの形状は異なります。
こちらでは5つのボディタイプごとの特徴についてわかりやすくご紹介します。
①平ボディ
平ボディとは、フラット(水平)な荷台を、3方向からアオリ(側板)で囲っている屋根なしのボディタイプです。
最もオーソドックスで、歴史が古く、広く普及しているボディタイプになります。
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②アルミバン
アルミバンとは、アルミ製の箱型荷室のボディタイプのことです。
リアドアから荷物の出し入れができ、一般的に商用車として利用されています。
天候に左右されることなく利用することが可能です。
主にコンビニやスーパーなどの食材・日用品の輸送に使われます。
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③ダンプ
ダンプとは、砂利や土を運ぶことに特化したボディタイプのことです。
形状は平ボディタイプに似ています。油圧シリンダで荷台を持ち上げ、砂利や土を滑り落とす構造です。
主に建設現場で使われます。
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④ウイング(アルミウィング)
ウイングとは、箱型荷室車の両側面が鳥の羽のように上下に開閉できるボディタイプのことです。
荷物をフォークリフトで積み降ろしすることができ、効率的な作業が可能です。
⑤冷蔵冷凍車タイプ
冷蔵車・冷凍車タイプとは、断熱構造を採用した箱型荷室に、冷蔵装置を搭載したボディタイプのことです。
一般的に生鮮食品の運搬やワクチンなどの温度管理が必要な医薬品の輸送にも用いられます。
⑥パッカー車
パッカー車とは、いわゆるゴミ収集車の形です。
人力ではなく自動で荷箱に押し込み圧縮する仕組みを搭載した収集車を指します。
⑦トラクターヘッド(トレーラーヘッド)
トラクターヘッドとは、「大型トレーラーのヘッド部分」を指して呼ばれていますが
日本ではトラクターというと農業用車両をイメージされる方も多いため「トレーラーヘッド」とも呼ばれています。
トラクターは「tractor」=「引っ張るもの」=「牽引(けん引)自動車」
トレーラーハウスなどと使われるように
トレーラーは「trailer」=「後についていくひと・もの」=「荷物を運ぶ車両・被牽引車」
を指します。
引っ張る側が、トラクター。引っ張られる側が、トレーラーです。
そのため牽引車両は「トラクターヘッド」が正しい名称となります。
⑧クレーン付き平ボディ
通常使われている平ボディーの荷台前方をカットして、クレーンを搭載したトラックを指します。
【古河ユニック】が有名なので「ユニック車」「ユニッククレーン」などと呼ばれることも有ります。
使用用途としては、工事・建設現場などで重いものを吊り上げて横移動させる時などに使用されています。
主に3トン以下の車両が多く、3トンを超えると製造許可や検査報告などの書類や手続きが必要です。
トラックの車両区分
トラックは基準によって、車両区分されます。
車両区分の中でも代表的なのが「道路交通法による車両区分」です。
こちらでは道路交通法によるトラックの車両区分についてご紹介します。
道路交通法とは何か?
道路交通法とは一体何かご存じでしょうか?
道路交通法とは、警察庁(国家公安委員会)が所管する交通に関する法律のことです。
ちなみに国土交通省が所轄する道路運送車両法は、主に車本体の安全性の確保や整備に関する法律です。
対する道路交通法は、実際にトラック(車両)を公道で運転した時に関係する法律になります。
このように道路交通法と道路運送車両法は全く別の目的で作られた法律です。
そのため両法は整合性がなく、車両区分が複雑になり、一般にわかりにくくなっています。
道路交通法の3つのポイント!
道路交通法では、次の3点からトラックの車両区分(自動車の種類)を決めています。
❶最大積載量
❷車両総重量
❸乗車定員
道路交通法のトラックの6つ車両区分
道路交通法では、トラックを❶最大積載量・❷車両総重量・❸乗車定員の3つのポイントを元に6つの車両区分に分けています。
それぞれご紹介します。
①大型自動車
❶車両総重量:11トン以上
❷最大積載量:6.5トン以上
❸乗車定員:30人以上
➁中型自動車
❶車両総重量:7.5トン以上11トン未満
❷最大積載量:4.5トン以上6.5トン未満
❸乗車定員:11人以上30人未満
➂準中型自動車
❶車両総重量:3.5トン以上7.5トン未満
❷最大積載量:2トン以上4.5トン未満
❸乗車定員:11人未満
④普通自動車
〇車体の大きさ:大型自動車・中型自動車・準中型自動車のいずれにも該当しない
❸乗車定員:11人未満
⑤大型特殊自動車
〇大型特殊自動車:ショベルローダ・フォークリフト・農耕用作業自動車などが該当する
⑥小型特殊自動車
〇サイズ:長さ4.7m以下、幅1.7m以下、高さ2m以下
〇最高速度:15km/h以下
〇その他:安全装置などが荷台に架装されているトラックであれば、高さは2.8m以下でもOK
ちなみに道路交通法で、6つの車両区分に分けることで、所有するトラックの自動車税・自動車重量税・自賠責保険料などが確定することになります。
まとめ
今回は、トラックの種類と特徴をわかりやすく解説しました。
実際、トラックの種類は、複数の法律や独自の基準があることから複雑で、わかりにくいことが特徴です。
そのため、目的に応じた車両区分を知ることが必要になります。
例えば、免許証・税金・保険・経費・維持費などです。
そうすることで、トラックを所有する条件や費用などを可視化することができます。
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