「ダンプ」と「トラック」の違いとは?詳しく解説!

日本中を走り回り、私たちの生活や物流を支えているトラック。
その中にはさまざまな種類がありますが、工事現場などでよく見かける「ダンプ」と「トラック」の明確な違いをご存じでしょうか。一見すると違う車両のように思われがちですが、実は密接な関係を持っています。
【トラックとダンプの明確な違いと機能の特徴】
ダンプは「トラック」というカテゴリーの一種
「トラック」とは、荷台を装備して荷物を運搬する貨物自動車全般を指す総称です。一方、「ダンプ(ダンプトラック)」はアルミバンや平ボディ車と同じく、そのトラックという大きなカテゴリーの中に含まれる特装車の一種にあたります。
ダンプ(dump)の語源と独自の「排出機構」
ダンプの意味は、英語の「dump(どさっと下ろす)」に由来します。荷台に油圧シリンダを装備し、運転席からの操作で荷台を傾斜させることで、積荷を自重で一気に排出できる特殊な機構を持つのが最大の特徴です。
呼称と積荷によって分かれる2つの種類
日本では「ダンプカー」とも呼ばれますが、世界的には「ダンプトラック」が正式名称です。また、運ぶものの違いにより、重い土砂や建築資材に特化した「土砂ダンプ」と、軽量な廃棄物などを運ぶ「土砂禁ダンプ」の2種類に大きく分けられます。
この記事では、トラックとダンプの具体的な違いや仕組みについて詳しく解説します。これから業界を目指す方はもちろん、現在トラックやダンプに乗っている現役ドライバーの方も、改めて知識を整理する意味でぜひお読みください。
「トラック」と「ダンプ」の違い
トラックは「貨物自動車」とも呼ばれ、荷台を装備し、多目的で異なるタイプの荷物を運搬するために使われる車両の総称を指します。
一方、ダンプは荷台が傾き上昇し、土砂や建築資材など大量の重い荷物を下ろすのに特化したタイプです。
したがって、ダンプもトラックという枠組みのなかの一種であり、全く別の部類ではありません。
ちなみに、ダンプの正式名称は「ダンプトラック」といい、「ダンプ」や「ダンプカー」は日本独自のいい方です。ダンプ(dump)とは英語で「積荷をどさっと下ろす」という意味があります。
他にトラックと呼ばれる車両には、ミキサー車やタンクローリー、クレーン車なども含まれ、幅広い車種があります。
トラックというと、キャビンに荷台が付いているシンプルな車両を想像する人が多いと思います。
しかし、荷台1つとっても、コンテナ(箱型)、幌付き、ふた付き等、そのタイプはさまざまあります。
「トラック」とは
トラックとは、荷物の運搬に使われる貨物用自動車のことをいい、「トラック(truck)」は英語です。イギリス英語では、大型トラック全般を「ローリー」といいます。
日本では1924年(大正13年)に、当時の東京石川造船所が外国のトラックを日本に取り寄せ、それをお手本に試作したのが最初だといわれています。
その後、現在のトラックの原型となるディーゼルエンジンを搭載したトラックが1946年に発売されました。
そして、全国各地で高速道路が開通し、トラック輸送がさらに重要視されるようになりました。
日本には約75,000ほどの運送事業者がありますが、そのうち約8割がトラック輸送事業者であり、私たちの生活を支えるために欠かせない存在です。
種類
ひとことでトラックといってもその種類はさまざまですが、一般的にはサイズや積載量で「小型・中型・大型」と3種類に分けられます。
▼トラックの種類(積載量・サイズ別)
| 種類 | サイズ |
| 小型トラック | ・最大積載量3t以下 ・車両総重量5t以下 ・全長4.7m以下 ・全幅1.7m以下 ・全高2m以下 |
| 中型トラック | ・最大積載量6.5t未満 ・車両総重量11t未満 ・全長12m以下 ・全幅2.5m以下 ・全高3.8m以下 |
| 大型トラック | ・最大積載量6.5t以上 ・車両総重量11t以上 ・全長12m以下 ・全幅2.5m以下 ・全高3.8m以下 |
さらにトラックの形状別に分けると次の4種類に分かれます。
▼トラックの種類(形状別)
| 種類 | 形状 |
| 平ボディ車 | ・荷台がフラット。 ・トラックと聞いて想像しやすい。 |
| アルミバン車 | ・荷台がアルミ製のコンテナになっている。 ・荷物を雨風から守るメリットがある。 |
| ウイング車 | ・アルミバンの両側面が鳥の羽を広げたように開放するため、こう呼ばれる。 ・左右どちらでも荷物の積み下ろしが可能なのがメリット。 |
| 冷凍冷蔵車 | ・荷台のコンテナ内に冷凍、冷蔵装備が付いている。 ・冷凍、冷蔵食品や生鮮食品を運搬するために使用する。 |
日本の物流で活躍しているトラックは上記のタイプが多く、街中でもよく見かけます。
特殊な形状
一般的なトラックとは別に、荷台が特殊な形状のタイプがあり、ダンプトラックもこの部類に入ります。
▼特殊形状のトラック
| トラックのタイプ | 形状 |
| ダンプ | ・荷台の前部が上昇し、土砂や砂利などを滑り落とす。 |
| クレーン車(ユニック車) | ・キャビンと荷台の間にクレーンが設置され、自車のクレーンで荷物の積み下ろしができる。 |
| タンクローリー車 | ・石油や牛乳などの液体を運搬する。 ・重心を安定させるため、荷台のタンクが楕円形になっている。 |
| 塵芥車(パッカー車) | ・一般的にはゴミ収集車とも呼ばれる。 ・家庭ゴミや産業ゴミを荷台内で効率的に圧縮しながら回収していく。 |
| ミキサー車 | ・生コンクリートを運搬するトラック。 ・生コンクリートが固まらないように荷台(タンク)を回転させながら運搬する。 |
| バルク車 | ・粉粒体(砂糖、肥料、小麦粉など)を運搬する。 ・荷下ろしは空圧を利用してホースからおこなう。 |
| 消防車 | ・火災時に出動するトラック。 ・荷台(タンク)に水を積載し、消火活動をおこなう。 |
| 散水車 | ・おもに道路清掃に使われる。 ・荷台(タンク)に水を積載し、道路上に水を撒くことで、ゴミの飛散を防止する。 |
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[メーカー別]サイズ
ここではトラックの典型的な形状である平ボディの荷台サイズをメーカー別で紹介します。
▼トラックメーカー別サイズ(平ボディ荷台サイズ)
| トラックメーカー | 全長 | 全幅 | 全高 |
| いすゞ自動車 | ・小型 3,120mm ・中型 4,600mm ・大型 9,500mm |
・小型 1,620mm ・中型 2,140mm ・大型 2,490mm |
・小型 380mm ・中型 400mm ・大型 450mm |
| 三菱ふそうトラック・バス | ・小型 3,120mm ・中型 5,300mm ・大型 10,030mm |
・小型 1,615mm ・中型 2,160mm ・大型 2,340mm |
・小型 380mm ・中型 700mm ・大型 450mm |
| 日野自動車 | ・小型 4,355mm ・中型 4.355mm ・大型 10,000mm |
・小型 1.790mm ・中型 2.130mm ・大型 2.390mm |
・小型 380mm ・中型 395mm ・大型 580mm |
メーカーによって微妙にサイズが違いますが、基本的に各最大寸法を超えなければ問題ありません。
また、荷台のサイズは「ショートキャブ(標準キャブ)」や「フルキャブ」でも変わってきます
| ショートキャブ(標準キャブ) | ・座席後部にベッドがないタイプ ・荷台寸法が広く最大積載量を多く取れる |
| フルキャブ | ・座席後部にベッドがあるタイプ ・荷台寸法がショートキャブより狭くなるため、最大積載量が少なくなる |
出来るだけ多くの荷物を積みたい場合はショートキャブ、ドライバーの快適さを優先するなら座席後部にベッドがあるフルキャブを選択するといいでしょう。
「ダンプ」とは
ダンプとは、荷台を傾けながら積荷を一気に滑り下ろす装置を備えた車両のことで、正式名称は「ダンプトラック」といいます。
おもな積荷は土砂や砂利、産業廃棄物などで、一般的には「ダンプカー」と呼ばれることが多いです。
荷台は油圧シリンダを動作させることで傾斜させ、積荷を下ろします。傾斜の操作は運転席内の操作レバーでおこないます。
また、ダンプには大きく分けて「土砂ダンプ」と「土砂禁ダンプ」があり、それぞれ積荷が違うので注意が必要です。
「土砂ダンプ」と「土砂禁ダンプ」
ダンプには「土砂ダンプ」と「土砂禁ダンプ」があり、私たちが街でよく見かけるのは「土砂ダンプ」」です。
読んで字のごとく、土砂や砂利をおもな積荷とし、工事現場に土砂を運んだり、逆に工事現場から掘り起こした土砂を搬出したりします。
一方、「土砂禁ダンプ」とは、土砂や砂利等の運搬が禁止されているダンプです。
おもな積荷はペットボトルや草木、軽くて体積の大きいゴミ等を運搬しています。
土砂禁ダンプは土砂ダンプよりもアオリが高くなっているのが特徴です。積荷が軽いため、「重量」より「体積」を増やす目的でアオリを高くしています。
| ダンプの使用目的 | 特徴 |
| 土砂ダンプ | ・一般的なダンプトラック ・積載物はおもに土砂や砂利 |
| 土砂禁ダンプ | ・積載物はおもにペットボトルや軽量の産業廃棄物、草木 ・アオリが高いのが特徴 |
種類
ダンプには一般道を走る「普通ダンプトラック」と、おもにダムや鉱山の大規模な建設現場のなかで使用する「重ダンプトラック」があります。
| ダンプの種類 | 概要 |
| 普通ダンプトラック | ・一般道を走行し、土砂や砂利等を運搬する ・小型、中型、大型の3種類がある |
| 重ダンプトラック | ・一般道は走行しない ・ダムや鉱山の建設現場で活躍する |
[メーカー別]サイズ
ここでは、ダンプの荷台サイズをメーカー別に紹介します。
| トラックメーカー | 全長 | 全幅 | 全高 |
| いすゞ自動車 | ・小型 3,100mm ・中型 3,040mm ・大型 5,100mm |
・小型 1,600mm ・中型 2,060mm ・大型 2,200mm |
・小型 320mm ・中型 360mm ・大型 530mm |
| 三菱ふそう トラック・バス |
・小型 3,600mm ・中型 3,400mm ・大型 5,300mm |
・小型 1,600mm ・中型 2,060mm ・大型 2,350mm |
・小型 320mm ・中型 340mm ・大型 450mm |
| 日野自動車 | ・小型 3,050mm ・中型 3,400mm ・大型 5,100mm |
・小型 1,600mm ・中型 2,050mm ・大型 2,100mm |
・小型 280mm ・中型 340mm ・大型 500mm |
※各メーカーの仕様により荷台サイズは違います。
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まとめ
トラックとダンプは違う車両ではなく、「トラック」というカテゴリーのなかにダンプがあります。したがって、ダンプの正式名称は「ダンプトラック」です。
トラックのなかでも、ダンプトラックはインフラ整備に欠かせない車両であり、運搬するのは土砂や砂利だけではなく、ペットボトルや草木等さまざまです。
ダンプトラックを購入やリースする場合は、使用目的にあった車両を選びましょう。
その他ご質問やご相談もお気軽にお問い合わせください。
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よくある質問
Q1:トラックとダンプの「違い」は何ですか?
A1:カテゴリー(総称)か、特定の機能を持つ車種(種類)かという違いです。 トラックとは、貨物車の総称であり、平ボディ車やアルミバン、タンクローリーなどもすべて「トラック」に含まれます。その中で、荷台が動いて荷物を下ろせる機能を備えた特定の車種をダンプと呼びます。つまり「すべてのダンプはトラックであるが、すべてのトラックがダンプではない」という関係になります。
Q2:ダンプにはどのような「種類」がありますか?
A2:主に一般道を走る「普通ダンプ」と、工事専用の「重ダンプ」があります。
普通ダンプトラック: 街中で見かける、一般道の走行が可能なタイプ。小型(2~3t)、中型(4t)、大型(10tクラス)のトラック車種があります。
重ダンプトラック: ダム建設や鉱山などで使用される超大型車両。一般道の走行はできません。 また、積荷の制限による分類として、土砂を運べる「土砂ダンプ」と、ゴミやペットボトルなどの軽量物を運ぶ「土砂禁ダンプ(深アオリダンプ)」があります。
Q3:ダンプの荷台名称や、メーカーごとの「寸法」はどうなっていますか?
A3:荷台の囲い部分は「アオリ」と呼ばれ、サイズはメーカーやキャブ形式で異なります。 ダンプ 荷台名称で最も重要な「アオリ(側板)」の高さは、土砂用で300~500mm程度ですが、土砂禁ダンプでは容積を稼ぐためにこれよりも高く設計されています。パッカー車 寸法などと同様に、いすゞ、日野、三菱ふそうなどの主要メーカーによって数cm単位の違いがあるため、架装に合わせて最適なシャーシを選ぶ必要があります。
Q4:なぜ「土砂禁ダンプ」という種類があるのですか?
A4:比重の軽い荷物を効率よく運ぶため、アオリ(荷台の壁)を高くしているからです。 ペットボトルや木くずなどは、通常のダンプではすぐに一杯になり、最大積載量まで積むことができません。そこでアオリを高くして容積を増やしたのが土砂禁ダンプです。ただし、この車両に重い土砂を積むと過積載になり、道路交通法違反となるため、土砂の運搬は禁止されています。
Q5:ダンプを新車や中古で購入する際のポイントは?
A5:積載量、キャブのベッドの有無(ショート・フルキャブ)、排出方法を確認しましょう。 荷物をたくさん積みたいなら、座席後部にベッドがない「ショートキャブ」の方が荷台を広く取れます。また、中古市場では4トンアームロールなどの脱着式も人気ですが、土砂運搬がメインなら、耐久性の高い専用のトラックダンプを選ぶのが一般的です。

