ファンベルトの交換時期や費用について詳しく解説!

ファンベルトは、エンジンの動力を発電機(オルタネーター)や冷却ポンプ、エアコン等に伝える重要なゴム製部品です。劣化すると「キュルキュル」という独特の異音が発生し、放置して切れるとオーバーヒートや発電不能による走行停止を招きます。ファンベルト交換時期の目安は走行距離5万〜10万km、または使用年数3〜5年ですが、異音が聞こえたら即点検が必要です。ファンベルト交換費用は、部品代と工賃を合わせて約1万円〜が相場ですが、トラックや大型車の場合は専用部品が必要なため、ディーラーや整備工場での早めの対応が推奨されます。
「ファンベルト」とは、エンジンのクランクシャフトの回転を利用して、周辺機器(補機類)を駆動させるための伝達ベルトの総称です。 正式には「Vベルト」や「リブドベルト」と呼ばれます。ファンベルトの場所は、エンジンの前面または側面に露出しており、目視でひび割れや緩みを点検できる消耗品です。かつては冷却ファンを回す専用ベルトだった名残でこの名称が定着していますが、現代のトラック ファンベルトは、バッテリー充電用のオルタネーターや冷凍機のコンプレッサーを動かすなど、車両の生命線を維持する多機能なエンジンベルトとしての役割を担っています。
トラックを走行中、突然エンジン部分から「キュルキュル」といった異音がした経験はありませんか?またはキュルキュル音を鳴らしながら走行している車を見かけた方もいるかと思います。
トラックに限らず、車には「ファンベルト」という部品が使用されています。ファンベルトは車が走行するために必要不可欠な部品であり、ファンベルトが切れたりすると車は走行不能になってしまいます。
そうならないためにも、ファンベルトの定期的な点検や交換が必要です。今回はファンベルトの適正な交換時期やその費用などについて解説します。
ファンベルトとは
車に使われるファンベルトとは、エンジンの動力をその周辺装置に伝えるためのゴム製のベルトで、「Vベルト」ともいわれます。
バッテリーの充電やラジエーターを冷却することも、ファンベルトがないと出来ません。
トラックのファンベルトは他にもエアコン用のベルトや、冷蔵・冷凍車では冷凍設備を動かすためのファンベルトも使われます。
もともとファンベルトは、ラジエーターを冷却するために使われるベルトでした。しかし近年では電動式のファンを採用しているため、ベルトを使用することは少なくなっています。
これまで「ファンベルト」といういい方が定着しているために、エンジン部分に使われるベルト類を総称してファンベルトといわれることが多いです。
ファンベルトの交換時期
トラックのファンベルトは比較的見えやすい場所にあるので、目視点検がしやすい部品です。しかし実際には、定期的にファンベルトを点検しているドライバーは少ないのではないでしょうか。
そこで、ファンベルトを目視点検しなくてもおおよその交換時期や調整時期がわかる方法を3つ紹介します。
▼ファンベルトの交換時期を知る3つの方法
- 音
- 走行距離
- 年数
音
ファンベルトの交換時期が1番わかりやすいのは「音」です。トラックが走行中に「キュルキュル」という異音が出ることがあります。
この「キュルキュル音」の原因はファンベルトが劣化で伸びているか、もしくは切れかかっているかのサインです。
そのまま放置して走行していると、ファンベルトが完全に切れることがあります。ファンベルトが切れてしまうと走行不能になってしまうので、仕事中だと荷物が届けられないなど大変困ってしまいます。
そうならないためにも、ファンベルトからキュルキュル音が聞こえるようになったら、すみやかに整備工場かディーラーで交換もしくは調整をしてもらいましょう。
走行距離
ファンベルトの交換時期は走行距離も一定の目安になります。トラックの使用状況にもよりますが、おおよそ5万km~10万kmでの交換が推奨されています。
キュルキュル音の発生も、これぐらいの走行距離から出始めることが多いです。
もちろん、5万kmに満たない走行距離でもキュルキュル音やベルトが切れることもあります。あくまでも目安として考えましょう。
年数
トラックの使用年数でもおおよその交換時期がわかります。商用トラックの場合、新車で購入すると最初の車検は2年後ですが、そのタイミングで交換するのもいいですし、長距離を走るトラックなら毎年交換する場合もあります。
また、交換まではいかなくてもファンベルトは伸びてくるので、劣化によるベルトの張りの調整は必要になってくるでしょう。
特にエアコン用のベルトや冷蔵・冷凍車に使われる冷凍機専用のファンベルトは、比較的伸びやすく切れやすいので気をつける必要があります。
ファンベルトを交換する場所
トラックのファンベルトの交換は専門業者に任せるのが賢明でしょう。主な交換場所としては次の4つですが、ドライバー自身でおこなうことも可能です。
▼ファンベルトの交換場所
- 整備工場
- ディーラー
- カー用品店
- ガソリンスタンド
- セルフ
整備工場
会社が所有しているトラックの場合、長年付き合いのある整備工場で車検や点検をしているということもあるでしょう。
また、走行中に突然ファンベルトがキュルキュル鳴った時も整備工場ならどこの地域にもあるので、早い対処が可能といえます。
交換費用は整備工場によってまちまちです。新品のファンベルトを持ち込むと工賃だけで済むので交換費用を安く抑えることも出来ます。
ディーラー
ディーラーなら自分たちの扱っている車両なのでエンジン内部のことも十分理解しているし、ファンベルトもさまざま車種のものをストックしているため短時間での交換が可能です。
交換時間も早い時で15分~30分、細かい調整等含めても1時間以内には終了することがほとんどです。
また、ディーラーは場所がナビやスマートフォンの地図アプリで簡単に探すことが出来るのもメリットです。
但しディーラーの場合、事前に電話連絡をしておかないと対応不可の時もあります。
ディーラーは毎日多くの車両の整備で予定が埋まっているため、飛び込みで来たお客様には対応出来なかったり交換するまで長時間待つこともあるので注意が必要です。
カー用品店
カー用品店には整備場が隣接されていることが多く、どんな地域にもあることから利用しやすいと思いがちですが、トラック用のファンベルトをストックしているショップは少ないです。
したがってカー用品店で対応してもらうなら、交換時にファンベルトを用意しておくことをオススメします。
もちろん、ファンベルトのストックがある場合もありますが、カー用品店でストックしているファンベルトは純正品ではなく、いわゆる「OEM品」のことが多く、純正品にこだわるならばカー用品店での交換はオススメ出来ません。
また、カー用品店の整備場は広さもさほど大きくないため、そもそもトラックの入場をお断りしているところもあります。そのため事前に確認する必要があります。
ガソリンスタンド
ガソリンスタンドは基本的に給油目的で行く場所なので、整備場としての機能は他の整備工場とくらべても劣ります。
地方のガソリンスタンドのなかにはトラック専用の整備場や洗車場を完備したところもありますが、店舗数としてはさほど多くはありません。
さらにファンベルトのストックも少なく、メーカーから取り寄せるか持ち込みでのみ対応可能のところが多いようです。
セルフ
会社に整備スペースがあり、自動車整備士ほどの知識と工具が揃っていれば、ドライバー自身で交換することも可能です。
▼ファンベルトの交換手順
- 使用車両に合った型番のファンベルトを用意する。
- スパナやラジェットでファンベルトを引っかけているプーリーのボルトを緩めて、既設のファンベルトを取り外す。
- ファンベルトを引っかけるプーリーの摩耗や傷がないかを確認。
- 新品のファンベルトをプーリーに引っかけ、ファンベルトの張りを調整しながらプーリーのボルトを締める。
- エンジンをかけてファンベルトの動きと張り具合を確認する。
ファンベルトの交換は1度経験すればそんなに難しい作業ではありません。しかし、エンジン周りは入り組んでいるため、ファンベルトの交換は難儀です。
さらに狭い場所での作業は工具も特殊なものを使用することもあるので、はじめて自分で交換する時は大変かもしれません。
トラックリース&ローン.comでは、定期点検可能なメンテナンスリース契約もご案内可能です。
ファンベルトの交換費用
ファンベルトの交換費用はその車種やメーカーによって変わりますが、おおむね1万円程度の費用がかかると考えていいでしょう。
▼ファンベルトの車種別交換費用
| 車種 | ファンベルト部品代 | 作業工賃 |
| トラック | 約6,000円 | 約6,000円 |
| 普通車 | 約4,000円 | 約5,000円 |
| 軽自動車 | 約3,000円 | 約5,000円 |
新しいファンベルトでも、張りが弱いことでキュルキュル音が鳴る場合もあります。その時にはベルトの張りを調整する必要があります。
張りの調整は、ディーラーや整備工場、カー用品店などで対応可能です。
▼ファンベルトの張り調整費用
| 車種 | 張り調整工賃 |
| トラック | 約3,500円~4,000円 |
| 普通車 | 約3,000円 |
| 軽自動車 | 約2,500円 |
ファンベルトの張りの調整は交換するよりも安価で済みます。また、張りの調整は場所と工具があれば自分で作業することも可能なので、経費削減のために自分で調整することも検討してみましょう。
まとめ
ファンベルトは車の走行には必要不可欠な部品ですが、キュルキュル音が鳴ってはじめて点検するドライバーがほとんどではないでしょうか。
また、キュルキュル音が鳴っても走りつづけている車も多く見受けられますが、ファンベルトが走行中に切れてしまうと走行不能になってしまうだけでなく、他の装置にも影響がでる恐れもあります。
愛車のためにも、ファンベルトからキュルキュル音が鳴ったらすみやかに点検したり、必要であれば整備工場などで早めにファンベルトの交換をするようにしましょう。
その他ご質問やご相談もお気軽にお問い合わせください。
よくある質問
Q1:車から「キュルキュル」と音がします。修理料金はいくらですか?
A1:ベルトの「張り調整」だけなら約2,500円〜、交換なら約1万円〜が目安です。 エンジン始動時や加速時に鳴るキュルキュル音の正体は、滑り出したベルトの摩擦音です。初期段階ならボルトの調整だけで直ることもありますが、ひび割れがある場合はファンベルト交換が必要です。放置すると高額なエンジン修理に発展する可能性があるため、早めの対処が最も安上がりです。
Q2:ファンベルトの交換費用は「オートバックス」や「ディーラー」で違いますか?
A2:工賃の差や、純正品かOEM品(社外品)かによって数千円の差が出ます。
オートバックス等のカー用品店: 汎用品を使用するため安価(工賃込み8,000円〜)ですが、トラック用は在庫がない場合が多いです。
ディーラー: 純正品を使用し、周辺機器も含めた詳細な点検を行うため安心感がありますが、費用はやや高め(12,000円〜)に設定される傾向があります。
Q3:トラックのファンベルト交換で注意すべき点は?
A3:普通車よりも本数が多く、冷凍機用などの専用ベルトがある点です。 トラックはオルタネーター用以外にも、エアコン用や冷凍機駆動用など、複数のファンベルトを使用していることが一般的です。1本でも異音が出ていれば、他のベルトも同様に劣化していることが多いため、まとめて点検・交換することでファンベルト交換費用の総額(工賃)を抑えることができます。
Q4:ファンベルトは自分(セルフ)で交換できますか?
A4:知識と工具があれば可能ですが、張り加減の調整が非常に難しいです。 ベルトが緩すぎると異音が消えず、逆にきつく締めすぎると、プーリー(軸受け)のベアリングを破損させてしまいます。特に最近の車両は作業スペースが狭いため、確実な安全を期すならプロの整備士に依頼するのが賢明です。
Q5:ファンベルトが走行中に切れるとどうなりますか?
A5:即座に「自走不能」になります。 ベルトが切れると、バッテリーへの充電が止まり数分で電装系がダウンします。さらに、ウォーターポンプが止まればエンジンが異常高温になるオーバーヒートを引き起こし、エンジンそのものを載せ替えるほどの致命的なダメージを受ける恐れがあります。

